人間は加齢と共にお肌のハリ艶を失い、シワやしみ、そばかすなどが目立ってくるようになります。これを「肌の老化」と呼ぶのですが、なぜ年齢と共に肌が老化するのでしょうか。

ヒトは年を取ると、肌のターンオーバーにかかる日数が延びてゆき、角質層も乱れて層がぶ厚くなってきます。すると、メラニン色素も皮膚に残りやすくなり、「しみ」や「そばかす」の原因となります。


人間の皮膚の仕組み


人間の皮膚は、1枚の皮で出来ているのではなく、表皮と真皮の2層で構成されています。

表皮とは、基底細胞層角質層の2層で構成されており、基底細胞層にて新たな表皮細胞が生成され、28日ほどかけて表皮の外側へ運ばれ、角質層となります。そして、およそ14日経過すると垢として剥がれ落ち、再び新しい表皮細胞によって角質層が作られます。これを肌のターンオーバーと言います。

真皮とは、表皮層の下にある層のことで、線維や毛細血管、リンパ管などがギュッと詰まっており、表皮層の土台として支え、酸素や栄養成分を送り込んだり、老廃物を受け取って運ぶという役割を担っています。真皮層を構成している成分は、主にコラーゲン(膠原線維)とエラスチン(弾性線維、)これらの隙間を埋めるゼリー状のもの(ヒアルロン酸など)です。

これらは線維芽細胞と呼ばれる細胞から分泌されており、皮膚の弾力やハリに大きく関わってきます。


肌の老化の原因となる4大要素


肌荒れ

さて、皮膚の仕組みが分かったところで、肌の老化の原因となる4大要素をご紹介します。

肌を老化させる4つの原因は、

・紫外線による「光老化」
・活性酸素による「細胞の酸化」
・潤いが無くなる「皮膚の乾燥」
・年齢によって肌が薄くなる「皮膚の菲薄化」

なかでも、しみやそばかすに深く関わっている原因として、紫外線による光老化が挙げられます。地球上に存在する全ての動植物は太陽から降り注ぐ光が無ければ生きてゆけません。

太陽の光には、皮膚内のコレステロールをビタミンD3へ変換するための紫外線が含まれており、抗がん作用や老化予防を得ることができます。また、カルシウムの吸収も促進してくれるため、骨粗鬆症の予防なども得ることができます。

しかし、紫外線は浴び過ぎると皮膚がんや光老化を引き起こすことが分かっており、紫外線を浴びやすい顔と浴びにくい腿の内側やお尻と比べるとハリ艶が全く異なります。

実は紫外線をほとんど浴びていない腿の内側やお尻は若い方と年を取った方も大差が無いので、現在自分がどれほど紫外線によるダメージを受けているのかを診断することができます。

紫外線には3種類あるのですが、中でもUV-AとUV-Bは肌の老化と深く関わっていると言います。


紫外線の恐怖


日差し

UV-Aとは、紫外線の中で最も波長の長い光線です。メラノサイトを活性化させ、皮膚を黒くする作用があり、UV-Bに比べると害の低いものになります。ですが、しみやそばかすの原因となる光老化は、このUV-Aによって引き起こされているため、実はとっても注意が必要な光線となっています。

前述しましたが、非常に波長が長いため、窓ガラスや空に浮かぶ雲もすり抜けることができるため、UV-Bの20倍から30倍ほど浴びる時間が長くなります。

さらに、UV-Aの怖いところは、皮膚を構成している真皮層まで届くため、コラーゲンやエラスチンの2つの線維を破壊する酵素を増加させ、お肌の弾力が失われ、たるみの原因となります、さらに、皮膚の細胞を遺伝子レベルで傷付けるため、皮膚の免疫力も低下させる恐ろしい作用も有しています。

UV-Bとは、皮膚を構成している2つの層のうち表皮に含まれるメラニン細胞を活性化させ、大量のメラニンを生成させる働きがあります。

そのため、夏に肌を露出していると、UV-Bによって皮膚が真っ赤になり、ヒリヒリとした痛みを伴うサンバーン(日焼けの1種)を引き起こします。

UV-Bは、非常にエネルギーが強いため、表皮細胞の遺伝子を傷付け、しみや皮膚がんの原因となっています。ただ、UV-Aよりも波長が短いため、皮膚の真皮層には届かず、窓ガラスや雲をすり抜けることができないため、よく光老化の原因にはならないと思われがちですが、実は真皮層にあるコラーゲンを破壊するコラゲナーゼという酵素の働きを促し、間接的ではありますが、しわの原因となっています。


そばかすができる原因とは?


しみ

「しみの原因は分かったけど、そばかすは?」と思われる方も多いかと思います。

そばかすの場合、子どもと大人では原因が全く異なります。

子どもの場合、両親の遺伝による場合が高く、思春期の頃に現れ、思春期が終わるころには自然に消えるのが特徴です。ただし、思春期を過ぎてもそばかすが残っている場合は、遺伝的なものではなく、後天的である可能性が高いと言います。

後天的なそばかすの原因として、しみと同じく紫外線、もしくは、肌のターンオーバーの乱れによるものが挙げられます。

紫外線によるそばかすの場合、紫外線によってメラニン色素が大量に生成されると、メラニン色素の排出が合に合わなくなり、皮膚の奥に蓄積されます。すると、黒褐色の色素が定着してしまい、そばかすが出来てしまうのです。

肌のターンオーバーが原因の場合、メラニン色素の生成量が少なくても、食生活や生活習慣によって肌のターンオーバーが乱れているとメラニン色素の排出が正常に行われず、皮膚の新陳代謝を妨げてしまいます。その結果、なかなか消えないそばかすが誕生してしまうのです。


「しみ」や「そばかす」をキレイに消す方法はあるの?


肌

若い頃はあまり気にならなかった“しみ”“そばかす”が、年齢を重ねるごとに気になりだし、周りのお友だちよりも老けて見えるのではないかとドキドキすることがあるかと思います。

しみとそばかすは、全く異なるものなのですが、原因は全て「メラニン色素」によるものですので、対策はどちらも同じになります。

しみやそばかすをキレイに消す方法は、「紫外線を極力浴びない」・「ビタミン類を積極的に摂取する」・「皮膚に刺激を与えない」の3つがポイントになります。


紫外線を極力浴びない


しみとそばかすの原因となる紫外線は、ビタミンD3やカルシウムの吸収を促進させる作用があるため、生きてゆく上では必要不可欠なものです。

しかし、浴び過ぎれば毒となりますので、日焼け止めや日傘、帽子など紫外線対策をしっかり行い、最低限の紫外線を浴びるようにしましょう。


ビタミン類を積極的に摂取する


しみやそばかすを防ぐには、メラニン色素の定着を予防する必要があります。

そのためには、ビタミンCやビタミンEを積極的に摂取し、肌の新陳代謝を活性化させ、ターンオーバーを促進する必要があります。さらに、老化の原因と言われる活性酸素の除去も行うことで、しみやそばかすだけではなく、しわも予防することができます。


皮膚に刺激を与えない


メラニンは皮膚が刺激を受けることで増加する場合があります。元々メラニンは皮膚を守る役割を担っているため、刺激を受けることで元々備わっている防衛本能が働き、どんどんメラニンが生成されるのです。

ですので、しみやそばかすを防ぐには、必要以上にメラニンを生成させないようにする必要があります。そのためには、過度なマッサージや洗顔などを行わないようにしましょう。


その他の注意点


また、しみやそばかすには、化粧品によるかぶれやニキビ、カミソリ負けなどが原因の「炎症性色素沈着」や、妊娠中にホルモンバランスが乱れたことで生じる「妊娠性肝斑」など様々な種類があります。

なので、美白スキンケア商品や美肌を意識した食生活を続けていても効果が現れないと感じる場合は、皮膚科を受診するようにしてください。


まとめ


今回はしみやそばかすをキレイに消す方法についてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。

しみやそばかすの原因となる紫外線は、5月から8月にかけてピークを迎えます。特にお昼前後の10時から14時頃は最も紫外線が強くなる時間帯ですので、この時間に外出される方は紫外線対策をバッチリ行って外出するようにしましょう。

しみやそばかすをキレイに消すためには、長い時間がかかる場合があります。しかし、なかには自分の力ではどうにもならない場合もございますので、症状が改善されない場合は、速やかに皮膚科を受診するようにしましょう。